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三重県津市でヨガを教えています。ヨガのことだけでなく、日々のいろんなことを書いていきます。


by NAO
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日中友好歌謡祭2

コンサートは、横浜山手中華学校の生徒さんたちによるテーマ曲、『同一首歌』から始まった。
この曲は、24時間テレビにおける『サライ』みたいなものだと言えばわかりやすいだろうか。

生徒さんたちによる可愛らしい合唱が終わると、とうとう本格的な、歌手による演奏の始まりです。
最初の出演者はAAA(トリプルA)。ジェイ・チョウ主演映画『頭文字D』の日本語版テーマソングを歌っているグループである。
カラオケをバックに繰り広げられる激しい歌と踊りに、「若いなー」と思わず遠い目で思ってしまった。

ところで私は今回、日本側の出演アーティストをまったく、誰一人知らずに来た。日中友好、というくらいだから日本人のアーティストも出るの? みたいな感じだ。
中国側からも、王力宏(台湾)・張恵妹(台湾)・斯琴格日楽(内モンゴル)・出演しなかった大物歌手(大陸)、というメンバーしか知らなかったが、「生アーメイが見てみたい! ていうか今後夫と二人で旅行することもままならなくなるから、東京行きたい!! 盛り上がりたい!!!」というお祭気分での参加である。
しかし日本側の出演者もAAA以外(失礼)かなりの大物アーティストであった。

次に日本の美山加恋&中国の双子姉妹楊玲・楊晶による『鼠は米が好き』。
加恋ちゃんは『僕と彼女の生きる道』等に出演した愛くるしい子役の女の子で、この歌の1番を日本語で歌った。
ちなみにこの歌のタイトルは「鼠が米を好きなように、私はあなたが大好き」という、言われて嬉しいかどうかはともかくとして非常にわかりやすい意味である。

続いて張行の『遅到』、『乾杯』。『乾杯』は例の長渕剛のカバーで、二番を日本語で歌ったが、その発音が完璧だったのには驚かされた。思わず一緒に歌ってしまった。

そして日本側からのアーティスト、夏川りみ登場。
日中友好歌謡祭2_b0020550_1127574.jpg
この人が出演することをまったく知らなかったのでこれは嬉しいサプライズであった。
演目は『涙そうそう』、『さようならありがとう』。
私はこの前日NHKの「金曜スタパでライブ」で夏川りみがこの2曲を歌うのをたまたま見ていたので余計に嬉しかった。その番組中言っていたけれど、涙そうそうとは涙が流れるということで、「涙ぐむ」のことは「涙ぐるぐる」と言うそうだ。なんだかおかしいですね。『涙ぐるぐる』だったとしてもこんなに売れてたかな?

それまでの演奏はみなカラオケだったが、夏川りみはピアノ・パーカッション・中国古箏・本人の三線による生演奏だったのも良かった。
この人のことは数年前、当時住んでいた所の近くのマイカルでたまたま生歌を聴く機会があった。そのときは紅白初出場が決まったばかりで、私たちは『涙そうそう』という曲も聴いたことがなかったので、紅白歌手を生で見たという話のタネに聴いてみようと足を止めて見ていたのだが、思いの外良かったのでそれ以来内心ヒイキにしているのである。

その当時から較べてうんと有名になっていろんなところでライブもたくさんやっているだろうからか、非常に力を付けたなという印象だった(なんだかエラそう?)。
声もよく伸び安定して、安心して聴いていられるというか。演歌出身だけれどちっとも演歌ぽくなく、でもときどき隠し切れない底力としてチラリと顔を見せる、そのチラリズムがまた良いのです。

続いての出演者は台湾のイケメン実力派アイドル・王力宏(ワン・リーホン)。
日中友好歌謡祭2_b0020550_11273692.jpg

恥ずかしながら白状します。
すみません。私、遅ればせながら王力宏のファンになりました。

それまではこの人の歌は『JULIA』という1曲しか聴いたことがなく、それもたいした印象はなかったのである。単なるアイドルだと思っていた。
顔は別所哲也に少し似ている。
台湾系アメリカ人で、アメリカで音楽を専攻していて、ピアノやバイオリンが弾けて、ビビアン・スーのアルバムでバイオリンを弾いていたり…という話はかじっていたものの、ビビアンのアルバムでバイオリンというのも「単なるお友達」として弾いていたのだろうと思ったり。早い話がまったく興味がなかったわけです。

ところがところが。
司会の話の間にステージにグランドピアノ(スタインウェイだったそうだが)が運び入れられ、司会の話が終わると暗転して、次にライトが点いたときには力宏がピアノの前に坐って、ピアノを弾き始めた。
曲は『LOVE×3』(もちろん聴いたことなし。後から力宏の事情通の知り合いに教えてもらった)。

Jazzyな曲で、っていうかもろ、ジャズピアノ。りーほん、こんなにピアノうまかったのか!? という、脳天に3発回し蹴り喰らったようなショックを受けた。
そしてヴォーカルがかぶさると、これがまた。

りーほん、歌うまい~。「ジューリア♪」とか踊りながら歌っていたときはちっとも上手いとは思わなかったのに。声量もあり、とにかくすごくうまいと思った。
前出の事情通(というかこの人はファンというより半ば力宏の関係者みたいなモン?)から聞くところによると、高校のときミュージカルを、大学でジャズピアノとアカペラを専攻していた、とのこと。

曲は途中でラップのようにもなり、すごく難しい歌だろうなと思った。

続いてピアノが引っ込みバラードの『唯一』、そしてR&B(?)の『龍の伝人』。

力宏は人気も凄かった。ファンがステージ前に殺到していた。それまでは立っている観客は少なかったが、場内ノリノリの大盛り上がり。
私は予想をはるかに上回る力宏の実力に圧倒されて、それと多少は体を気遣う気もあり、坐って地味~にノッていたけれど、心の中では抱腹絶倒、じゃないや、新たなアイドル(=自分にとっての)出現の予感に、静かに打ち震えていたのでありました。

帰ったらCD買おう。それから中国語ジャーナルのりーほんインタビューをちゃんと聞こう。と心に決めた。

王力宏を見て、実は「おなかの子が男の子だったら力宏みたいになってくれると嬉しいかも」と思ってしまった。
それまで女の子には音楽をやらせたいと思っていたけれど、男の子にはそういう夢はなかった。
なんとなく、ピアノ弾いてる男子って…。音大ピアノ科の男子なんてあんまりゾッとしねーぞ、というあくまで個人的な印象がありまして。
しかし力宏みたいな男の子だったら、実にかっこいいじゃありませんか。男ならジャズピアノですな。バークリーですな。

「男の子なら力宏(=リキヒロ)と名付けるのはどうか」と夫に提案したところ却下されたことをこの項、付け加えておく。

次の出演者は韓国からのシン・スンフン(申昇勲)。私は知らない歌手が他にもいっぱいいるので、この人が登場しても「ふうん」としか思わなかったのだが、実は韓国の歌手が出演というのは中国側からも日本側のファンにとっても、意外なことだったのだそうな。
 
この人は映画『猟奇的な彼女』主題歌『I Believe』と、続いてバラード2曲と、アップテンポの曲1曲を歌った。

この人も私が知らないだけで、えらい人気の人だった。ファンは中国人なのか日本人が多いのか(それとも韓国人のファンが来てるのか)わからないが、会場はすごく盛り上がって、力宏に続いてノリノリ大会だった。
確かにすごく歌うまい。私は最初、「母の好きな俳優のソン・スンホンに名前が似てるな、覚えられないなあ…」と思いながら聴き始めたが、次第にシン・スンフンの世界に引き込まれて行った。

とりわけ3曲目のバラード、男声のオペラ・アリアみたいなイントロで始まる曲。ためてためて、サビの、

イロッケ~♪

にすべてをぶつけてくる、このタメと爆発力がものすごいと思った。こういうのを聴くと音楽って歌って、流行等とは関係なく、人間の声に宿る神の力、みたいなものを感じないではいられない。

そして最後のアップテンポの曲ではそれまでのバラードとは全然違い、なんとなく西城秀樹を彷彿とさせるような声の雰囲気になっていた。いろんなことができる人だ。

この人も、帰ったらCD買おう、と思った。

買った。
でも「イロッケ~♪」の曲は入っていなかった。だいたいタイトルわからない上に、CD見てもハングル読めないし。「イロッケ~♪」が聞き取れたのも、たまたま私の知っている数少ない韓国語がイロッケだったから、というに過ぎない。

ちょっとこの場を借りてお尋ねします。日中友好音楽祭でシン・スンフンが歌ったたぶん3曲目の、男声オペラみたいなイントロの、途中の歌詞に「イロッケ」が出てくる曲をご存知の方、おられましたらぜひ何枚目のアルバムに収録されているか教えてくださいませ。
by wumingzhi | 2005-10-31 11:27 | 音楽