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三重県津市でヨガを教えています。ヨガのことだけでなく、日々のいろんなことを書いていきます。


by NAO
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娘と夫のピアノ発表会

土曜日、娘と夫のピアノ発表会があった。どちらもピアノを習いだしてから初めての発表会である。

娘は午後1時からの部、夫は午後6時からの部。

娘は先生との連弾で、曲目は「かえるのがっしょう」と「むすんでひらいて」の二曲。
一応両手で弾くが、どちらも左右同じ音を弾く。

昨年の9月からピアノを始めて、両手で弾くのは初めてである。最初はとても弾きこなせると思えなかった。娘のピアノ教育は教室の送迎も含めて夫に任せていたが、あまりに娘が弾けないので危機感を感じて、発表会の1ヶ月前頃からとうとう私が乗り出した。娘のピアノレッスンの時間と私のヨガ教室が重なるのでヨガをあきらめて娘のレッスンの付き添いを私がすることにした。

そして手書きのカレンダーを作って、1回練習するごとにシールを貼らせることにした。まとまった時間、集中力が続かないので、朝幼稚園に行く前に練習、帰ってから練習、寝る前に練習、という感じで1回五分でも10分でもやったらシールを貼らせる。連弾の先生のパートを一生懸命練習して、娘と一緒に弾けるようにした。

夏風邪で高熱が出て練習できなかったことなどが2~3日あったことを除けばほぼ毎日練習できた。

発表会、娘の出演する部は1時から。最初に歌を歌う子がいて、娘はその次のピアノ部門のトップである。

舞台袖で待機しているとき、娘が愚図って舞台に出ていくのをいやがったらどうしようと気が気ではなかった。娘はこころなしか言葉少なである。私はたぶん娘以上にドキドキしていたと思うが、娘の気持ちを浮き立たせ、なおかつ平常心にさせるため、「あの子のドレス可愛いね」などと話しかけたりしていた。

とうとう娘の出番。私も一緒に出ていきたい気持ちをぐっと我慢。舞台袖で祈るような気持ちで見守っていた。

先生の連弾のお陰もあり、少しテンポがもたつくところはあったものの、間違えずに弾き通すことができた。大きく元気な音で弾けたのも良かった。

娘は自分の番が終わって席に戻るとほどなく退屈してしまい、夫がロビーに連れ出してくれた。私は一人、最後まで聴いていた。

印象的な男の子がいた。後で小学1年生だと聞いた。その子がとてもうまかったのだ。習い始めて1年、初めての発表会ということだったが、音色がとてもきれいで、右手と左手の音が融け合って音楽になっている(発表会を見ていると、大きい人も含めてこれが難しいということがよくわかった)。手の動きもまったくもたもたしたところがなくて無駄がない。
この少年がずっとピアノを続けるかどうかはともかく、絶対何らかの楽器で大成するはず、と感じた。
「天才と呼ばれる人に持って生まれた才能というものはない。あるのはそのことに時間を割ける根気と集中力だ」ということがテーマの本を途中まで読んでいるが、この少年の演奏を聴いて、いややっぱり生まれつきの才能というのはあるだろう、と感じた。
もし娘が小学一年生までピアノの練習を毎日続けていて、そのときにこの少年くらい弾けるようになっていたら、そのときは「やっぱり持って生まれた才能というものはない」という考えに改めて同意する。

発表会、娘の部が終わって、一ヶ月がんばったご褒美にティールームにケーキを食べに行った。

帰宅し、しばらくして今度は6時からの夫が出演する大人の部。

昼間の感じでは娘を連れていくのはとても無理のようだったので父に預かってもらい、私だけが見に行った。

夫の登場は10番目。
大人は子供以上に緊張しているのが伝わってくる。JーPOPの曲を演奏した社会人男性がいたが、弾いている指がワナワナ震えているのが見えた。何度もつっかえて立ち止まる。見ていてこっちが緊張した。隣の夫のひらをさわってみると、じっとりと汗ばんでいる。夫も緊張している?

大人の奏者は特に、一度つっかえるとそこを弾き直してクリアーしないと次に進めないような感じなのである。適当にごまかすことに慣れていない。だから余計ミスが目立つし、焦ってますます弾けなくなるという泥沼にはまりこんでいる人がたくさんいた。

夫の直前の9番目のおっちゃんがかなりうまくて堂々としていて音も安定していたので、安心して聴けた。

おっちゃんが舞台を後にし、とうとう夫の番(夫もおっちゃんだが)。

猫背にならず、堂々と舞台を歩いてお辞儀し、座っていきなり弾き始めるのでなくちょっとタメてから弾き始めるように、と要らないアドヴァイスをしておいた。

夫、弾き始める。良かった、あまり緊張している様子はない。夫は話をするより楽器を弾いているほうが緊張しない人だということを忘れていた。ミスタッチも少しあったけど適当にごまかして繋げている。ホッ。

良かった・・・と思うと私自身の緊張もほぐれてきて、ちょっと目に熱いものがこみあげてきた。始まったときは早く何事もなく終わりますように、と祈るような気持ちだったが、次第に演奏を楽しむ気持ちになり、もっと夫の演奏が続いて欲しいとさえ思った。

暗譜で、軽くリズムを取りながら弾く姿が、我が夫ながらいつになくカッコ良く見えた。

夫の演奏が終わると、娘を預けているので大急ぎで岐路に着く。

帰るとほっとしてどっと疲れが出た。何度も緊張し、精神的にクタクタになった1日であった。見守るだけというのも結構疲れるワイ。がんばった夫と娘にはご苦労さんと言いたい。また素敵な演奏聴かせてね。
by wumingzhi | 2010-07-26 22:12 | 生活